ブックスエコーロケーション

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『博士の愛した数式』

博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)

中間小説
どっちかつうとエンタメよりか。
人間への深い信頼感に裏打ちされたすがすがしさが,日常にすさんだ心を癒してくれる,そんな作品。
「博士」の記憶の設定が少々使い切れていないようだったけれど,それを補って江夏豊の使い方が上手かった。
あれはずるい。
最後の場面は部室でなければ,泣いていたかもしれない。

いやこの頃は毒男や人がいっぱい死ぬような小説ばっかり読んでいたもので,てへへ……