ブックスエコーロケーション

「SFとボクらの場所」をテーマにした本屋のブログです。実店舗はありません。開業準備中。

2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

古川日出男について

古川日出男は強い作家だ。強い言葉を使い、強い物語を描く。決してきれいでうつくしい言葉が使われているわけではない。速く、強く、乱暴で、したたかである。 戦場で使われる英語をバースト・イングリッシュと呼ぶ。単語を圧縮し、短い発語で情報を明瞭に伝…

EFC

実家から持って来た文庫の『グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)』の解説が仲俣暁生だったことを思い出して読んで、改めていろいろ勉強になった。この人の雑誌に対するスタンスは受け入れらないものがあるのだけれど、こと「小説」に対して…

顎関節症

帰省中、実家での食っちゃ寝食っちゃ寝のおかげか、移動につぐ移動なのおかげなのか、ネットのし過ぎなのか、てっきり虫歯だと思って歯医者に行ったら、顎関節症ですね、と診断されてしまう。 飯は食えますが、くしゃみやあくびの際ににぶい痛みがありまして…

『とらドラ!』16話「踏み出す一歩」

アニメ観て泣いたのは初めてだ!! Aパートから随所で染み出していた感情が、ラストの戦闘シーンで爆発して「や!ら!れ!た!」となった。大河の健気さと獰猛さに涙した。しかし北村のへたれっぷり*1がそんなにダメに見えないのは彼の生来の人徳なのか、展…

追記

亜美が「罪悪感はなくなった?」とささやき、実乃梨ははっとした表情を見せる。のち、亜美が歯をくいしばるシーン。 わからなくて、二度目でたぶん理解したので書く。 亜美の言う、実乃梨の罪悪感とは? それは自分の感情に素直になるということ。見えていな…

2009年本屋大賞候補作発表

『悼む人』 天童荒太 / 文藝春秋(直木賞 『告白』 湊かなえ / 双葉社(小説推理新人賞 『出星前夜』 飯嶋和一 / 小学館(大佛次郎賞 『ジョーカー・ゲーム』 柳広司 / 角川書店 『新世界より』 貴志祐介 / 講談社(日本SF大賞 『テンペスト』 池上永一…

『町でうわさの天狗の子』岩本ナオ

これきたわ、久々に大ヒット。現在ケータイの待ち受けは3巻購入特典の画像だしw 秋姫の髪型がかわいいし、絵の妙なうすっぺらさが動物がしゃべっていても違和感なく「ああこれはマンガなんだな」と思わせてくれるあったかさがある。というかね、日本版マジ…

フルカワヒデオプラス『MUSIC:無謀の季節』

MUSIC:無謀の季節アーティスト: フルカワヒデオプラス,古川日出男出版社/メーカー: HEADZ発売日: 2009/01/07メディア: CD購入: 2人 クリック: 25回この商品を含むブログ (44件) を見る 届いた。古川日出男を筆頭にしたバンド・フルカワヒデオプラス。佐々木…

『17歳』銀杏BOYZ

17才アーティスト: 銀杏BOYZ出版社/メーカー: 初恋妄℃学園/UK.PROJECT発売日: 2008/11/19メディア: CD クリック: 13回この商品を含むブログ (18件) を見る 71年に南沙織が歌った「17歳」のカバー曲で、映画『俺たちに明日はないッス』の主題歌。去年の11月に…

小説も主意主義的世界観で書ける

もちろんそれは小説を書いているからです。昨年はひとつもきちんと書き上げられたものがなくて、あるかなしかの自信が完膚なきまでに霧散してしまいました。すくなくとも自分の意思で選んだ道なのだから、きちんとけじめをつけなくてはいけない、そう思って…

謹賀新年

あけましておめでとうございます。今年もこのブログをよろしくお願いします。 と、何食わぬ顔で新年の挨拶ですが、でもおそらく、当面更新が滞ります。