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すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

出版社がプッシュする文庫

 KASUKAは現在、文庫と新書を担当しています。
 なのでこういうところやこういうところでまたは本店からのランキング情報で売れ筋の商品把握するようにしているのです。上記のランキングは当然ながら売り上げで決まっているのもので、つまり売れている文庫ということでお客さまよりよく問い合わせがあります。うちは郊外型大型書店で、まぁようは、家族連れとシニアなお客さまが多いので。
 書店員にはある種、自明なことですが、というか本読みが好きであるという自負とともに本選びをしている人には当たり前ですが、決して「ベストセラーの文庫」=「おもしろい小説」ではない、ということです。「ベストセラー」というのは所詮現象でしかなく、ある一定の閾値を越えてしまうともうそれはチャーム・アイテム*1になってしまい、本当におもしろいかどうかは別のベクトルになってくる、そういうことがあります。そしてそういうのを当て込んで、出版社が強烈にプッシュしてくる文庫もありますし、ありました。

行きずりの街 (新潮文庫)

行きずりの街 (新潮文庫)

閉鎖病棟 (新潮文庫)

閉鎖病棟 (新潮文庫)

償い (幻冬舎文庫)

償い (幻冬舎文庫)

悪夢のエレベーター (幻冬舎文庫)

悪夢のエレベーター (幻冬舎文庫)

それでも、警官は微笑う (講談社文庫)

それでも、警官は微笑う (講談社文庫)

狼の血 (光文社文庫)

狼の血 (光文社文庫)

 などが、たとえば取次のせいか出版社のせいかはわかりませんが、突然10冊とか送ってきて仕方がないので平にする、というようなことをやっていて平積みにすれば棚に刺さっているよりかはお客様の目に相対的にとまるようになり、とまるようになれば売れはじめて(以下略。もちろんテレビ番組での強烈なプッシュもあるでしょう。
 ただ、おれ自身がそういう作品を読んだこともないし、おもしろいかどうかもわからないものを売っている、ただ売れているから売っている、みたいのがどーにも気に食わないので、よぉく平積みは趣味を反映させたり*2、信用している書評家が記事にしていた本を平積みしたりするようにしています。
 なのでここ最近だと、『読むのが怖い!―帰ってきた書評漫才 激闘編』の、2005〜2006にかけて北上次郎大森望が大絶賛している小説が文庫化し始めているので、そいつを平にするようにしています。
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)

あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)

とか
風味絶佳

風味絶佳

などを。
 っていうか、Amazonは『風味絶佳』の文庫版を登録してないのでしょうか。どんなに検索してもヒットしないのですが、まったくなにをやっているのやら。

*1:コミュニティにて共感しあうための話題のひとつ。次の日学校で話すテレビ番組ようなそれ。

*2:古川日出男の文庫で平積みになってないやつはねぇぜ!ハヤカワ文庫は日本作家ばっかり平積みだぜ!w