- 作者: 神山健治
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/02/25
- メディア: 文庫
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まずはストーリーをざっくりと。
岡山県倉敷市児島、瀬戸大橋のたもとののどかな町で、無愛想な自動車整備士の父親と二人暮らしをしている平凡な女子高生の森川ココネ。得意技は昼寝で、いつも昼寝ばかりしている彼女だったが、最近、不思議なことに同じ夢ばかり見る。そして2020年、東京オリンピックの3日前に突然父親が警察に逮捕され東京に連行される。悪事を働いたとは思えないココネは、父親逮捕の謎を自力で解決しようと、幼馴じみの大学生モリオを連れて東京に向かう。その途中、彼女はいつも自分が見ている夢にこそ、この謎を解決する鍵があることに気づき、夢とリアルをまたいだ不思議な旅に出る――。映画「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」オフィシャルサイト 神山健治監督初の劇場オリジナルアニメーション!
とても現代的でかわいい女の子が地元の方言をしゃべっているだけでなんだかほっこりしますし、瀬戸内の風景は、至近未来とはいえ、いまそこにある一瞬を切り取ってあり、とてもぐっとくるものがありました。ストーリーも動きのある活劇を、夢のシーンに持ってくることで飽きることなく見られました。エンジンヘッドとかハーツの変形とかそういうメカメカしい部分もとてもよかったと思います。冒頭の空港での逃走劇の動きや、クライマックスでココネが走るシーンが、好きですね。動きのあるシーンを自分の視覚の解像度に合ったように見られる気がするのが、アニメのおもしろいところだなと改めて思いました。マクガフィンがタブレットなんですが、タブレットだけあってアクティブに機能するあたり、おもしろいなと思いました。あと新幹線を降りたシーンで白鳥哲さんが出ていたのが、声を聞いた瞬間すぐにわかってすごくうれしくなったのはなんとも自分でも笑ってしまいましたね。ストーリーも、決して悪いわけではない父と娘、そして母の関係を再構築していく話として、感情の流れはきれいにハマっていたと思います。ハートフルファンタジーというのがしっくりくる感じでしたね~。
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