ブックスエコーロケーション

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やつはみ喫茶読書会三十八冊目『オーブランの少女』@半杓亭

オーブランの少女 (創元推理文庫)

オーブランの少女 (創元推理文庫)

 やつはみ喫茶読書会三十八冊目『オーブランの少女』@半杓亭
 2016/06/04(土)開場15:00 開始15:30 終了18:00*1
 課題図書:深緑野分『オーブランの少女』創元推理文庫
 作品内容:比類なく美しい庭園オーブランの女管理人が殺害された。犯人は狂気に冒された謎の老婆で、犯行動機もわからぬうちに、今度は管理人の妹が命を絶った。彼女の日記を手にした作家の「私」は、オーブランに秘められたおそろしい過去を知る……楽園崩壊に隠された驚愕の真相とは。第7回ミステリーズ! 新人賞の佳作となった表題作の他、異なる場所、異なる時代を舞台に“少女"という謎を描き上げた瞠目のデビュー短編集。
 場所:半杓亭
 費用:お茶おやつ代600円(この会でしか食べられない、おいしいおやつがでますよ~)
 定員:12名。要予約。定員に達した場合も告知いたします。
 予約先:yatsuhamicafe.reading(at)gmail.comにメール、この記事へのコメント、Twitterで@にリプライを!

 無事に終了しました。今回はキャンセルが出てしまいましたが10名のかたに参加いただきました。初めてのかたが2名でした。内容をざっくりとメモしておきますと、デビュー短篇集ということもあったのか細部の詰められてないところと、すごく好きなシーンをしっかり書き込んである落差が話題になりました。百合の視点からは、やはり関係性が抽出されたまばやゆいものがあると。特に「片想い」がそうであったという話でした。
 次回三十九冊目は7/30(土)です。タイトルはエラリー・クイーン『九尾の猫』新訳版 ハヤカワ・ミステリ文庫を予定しています。よろしくお願いします。

*1:アルコールの出る二次会もあります。お問い合わせ下さい。

5月のまとめ

読んだ本の数:3冊*1

昭和元禄落語心中(9) (KCx)

昭和元禄落語心中(9) (KCx)

昭和元禄落語心中(9) (KCx)
読了日:5月10日 著者:雲田はるこ


オーブランの少女 (創元推理文庫)

オーブランの少女 (創元推理文庫)

■オーブランの少女 (創元推理文庫)
読書会用。少女をテーマにした短篇集。確実に言えるのはミステリの完成度云々よりも筆致のすばらしさ。なので細部のない「大雨とトマト」はちょっと物足りなかった。「冬の皇国」の、この状況からどうするんだろうというわくわくがよかった。「オーブランの少女」はわかりそうだったけれど、なるほどそういうことかなったので見事というしかない。読了日:5月10日 著者:深緑野分


春の呪い 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

春の呪い 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

■春の呪い 1 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
 タイムラインで流れてきて恋愛漫画ということ購入した。細部と関係性の萌え(作者の好きなこと)がよくわかるが、総合的には妹の視点から描かれる2巻を待って判断したいところ。読了日:5月5日 著者:小西明日翔

*1:プルーフが1冊あるのでじっさいは4冊!

青春小説1

い、というわけで新作長篇の設計図(プロット)を引いています。その最初の記録です。今回は「全力全開ボーイ・ミーツ・ガール(瑞々しさマシマシ)」でやりたいなぁと考えています。「何をいかに語るか」、において、ぼくはいままでずっと短篇を「いかに語るか」の部分ばかりに注力して書いていました。そして前回、いざ長篇を書く段になって「何を語るのか」の部分でうんうん唸ってしまったわけで、両方バランスよく注力しなきゃなぁと思ったわけです。さらに前回は長篇を書きあげることを優先して、「いかに語るのか」の部分を横に置いておいて、できるかぎり透明度の高い語りを意識して書きました。そのためすごくカメラアイの筆致になっていて、筆が全然滑っていませんw なので、この一文に何が書いてあるのかは、今までに比べて段違いに明確になり、それは収穫でした。ただそのぶん、リズムとかノリや勢いみたいなものが失われてしまったわけです。というわけでいま設計図を引いているのは、そういうぼくなりの長所である(らしい)、文章にリズムや瑞々しさがある、全力全開ボーイ・ミーツ・ガールをやるつもりです。あとは書き上げてから構成をいじるようなことがないように、しっかり構成を練っておきたいですね。当面の予定は設計図に4ヶ月(すでに1ヶ月半経過)、本文執筆に1年を考えています。そしてできればそれより短い期間で仕上げたいなぁ。