- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2012/02/10
- メディア: Blu-ray
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- 『探偵はBARにいる(2011)』
大泉洋主演のハードボイルドもの。原作は東直己『バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)』でススキノ探偵シリーズの第二弾の映画化になる。シリーズ一作目のタイトルを映画に使っている。ハードボイルドというものを現代ではなかなか説得力を持って描き出すことがむつかしくなっていて、それゆえの大泉洋の起用なのだな、すごくいいキャスティングだなぁと強く思った。ハードボイルドをコミカルな演技によってメタ化してみせることで飽きさせないし、笑いどころとしてちゃんと視聴者を惹きつける。ストーリーが核心に近づくに連れてその軽妙さが気がつかないうちに抑えられ、あの電車でのセリフへとつながっていく。「速度をあげて!」という崩れ落ちながらの叫び。ひどく滑稽に見えながら、それまでで描かれた彼の行動から、驚くほどの、実に見事な哀愁が発散される。なお、戦闘シーンは決して速いわけではないのだけれど打撃が重く、とても痛そうでよかった。
- 作者: 新津保建秀
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/07/24
- メディア: 単行本
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- 『Another(2012)』
橋本愛主演のホラーのふりをした本格ミステリ(原作は)。映画はホラーとしてもミステリとしてもどっちつかずで、なんとか二時間にまとめました、という残念な出来に。回収されない伏線はもとより、叙述的にそれはどうよとなるところもあって、原作の稠密さをむしろ感じ入ることになった。もちろん橋本愛のかわいさや恋月姫制作の人形たちのすごさは、とてもいいところだと思うのだけれど、映画そのものの魅力になりうるのかというと首をかしげる。でもまぁおれは橋本愛を愛でるために観に行ったわけなので、その意味では確かに魅力になっているのか。なので、この映画は橋本愛のためのアイドル映画である、と言うことができる。橋本愛の16歳の、ある一瞬が確かに持ちうる異形たる魅力をパッケージングしたアイドル映画なのだ。――いや、同時期公開の『桐島、部活やめるってよ』が映画としてもすばらしいと聞いているのでそちらにすぐにとって変わりそうにも思うのだけれど。