ブックスエコーロケーション

「SFとボクらの場所」をテーマにした本屋のブログです。実店舗はありません。開業準備中。

8月の読書まとめ

読んだ本の数:4冊

メロディ・リリック・アイドル・マジック (ダッシュエックス文庫)
メロディ・リリック・アイドル・マジック (ダッシュエックス文庫)
 再読。なんかこう追い詰められているときはサクッと読める秋山瑞人石川博品になっちゃうんですよね。細部に気を取られずに読めたので、選ばれたことが選んだことへと転じていくテーマがあることがわかった。読了日:08月30日 著者:石川博品


折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5036)
■折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5036)
 読書会用。「中国の夢」かぁなるほどね。ディストピアものの「沈黙都市」、サイバーパンク「沙嘴の花」、技術の発展と浸透を描く「童童の夏」、『三体』は読んでいるので「円」のツイスト具合も好きだったかな。読了日:08月29日 著者:郝景芳


遠い他国でひょんと死ぬるや
■遠い他国でひょんと死ぬるや
 プルーフで。読み味も最高で、新たな戦争文学だったと思う。とても楽しめたし、すごく切実な小説になっていたと思う。読了日:08月14日 著者:宮内悠介


SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE Official Artworks
■SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE Official Artworks
 SEKIROのアートワークス。大きなイラストで見られると感慨深い。読了日:08月08日

 あとはまとめ買いで以下をば。
[まとめ買い] エリア51
[まとめ買い] 百万畳ラビリンス(ヤングキングコミックス)
[まとめ買い] 殺し屋1

7月の読書のまとめ

読んだ本の数:6冊


スキップとローファー(2) (アフタヌーンコミックス)
■スキップとローファー(2) (アフタヌーンKC)
 あーもう、最高です! 読了日:07月23日 著者:高松美咲



剣樹抄
■剣樹抄
 プルーフで。大江戸諜報もの、というよりは「オール讀物」にある少し推理要素のある時代小説か。歴史トリビアをはさみながら水戸光圀を始め、キャラの立った異能者を出てきておもしろかった。ただ正直に言えば……冲方丁のもつ骨太なテーマ性が抑え気味だったので、物足りなさも感じた。読了日:07月22日 著者:冲方丁


藝術2.0
■藝術2.0
 ABDによる読書。けっきょくさわりを読んだ気になるという感じなのでちゃんと読まなきゃなと思った。この本自体は理論編でしかないので、実践編が待たれる。読了日:07月21日 著者:熊倉敬聡


流浪の月
■流浪の月
 プルーフで。既存の関係性に押し込められない、強い絆の物語だった。よかった。読了日:07月19日 著者:凪良ゆう


三体
■三体
 がっつりとSF小説を読んだな!と感慨深くなった。文革SETIVRゲーム、異星の惑星物理学、秘密結社、ケレン味あるストーリー展開と科学的な謎解き、といろいろな要素から語れそうな作品だった。人類への絶望感と、そこからの反抗が今後2作への期待度をもあげているのかなと思った。続きも楽しみ。読了日:07月14日 著者:劉慈欣



ヴィンランド・サガ(22) (アフタヌーンKC)
ヴィンランド・サガ(22) (アフタヌーンKC)
 さすがの展開だなとほんとうに一気に読んでしまうのが毎回もったいなさすら感じる。読了日:07月04日 著者:幸村誠


 その他、まとめ買い系を下記にて。
異世界おじさん 2 (MFC)
異世界おじさん 1 (MFC)
[まとめ買い] 素敵な彼氏
地獄楽 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)
地獄楽 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
地獄楽 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)
地獄楽 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)
地獄楽 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)
地獄楽 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)
マイガール

精霊使いと軌道猟兵(トニトルス)エピローグ&完結

kakuyomu.jp


『精霊使いと軌道猟兵』エピローグの更新にともない、完結しました。
 ここまで来るのにかなり時間がかかってしまいましたが、どうにか終わりを迎えることができてほっとしています。楽しんでいただけたでしょうか。蛇足なエピローグであると罵倒されないことを祈るばかりです。当初は仕事のストレスから人間関係を破壊しないために書き始めた短篇だったのですが、書いているとけっきょく書くこととそのものが大変になっているという、いつものやつでした。まぁでも書けることだけを書くつもりがだんだんと飛躍していくのも、やっぱり楽しかったですね。
 なお、本作は友人たちとつくる文章系同人誌へと加筆修正して収録予定です。即売会で頒布の予定もあるのでそちらもはっきりしたら宣伝していきたいと思います。


 さて次回作はペンディング(言いたいだけ)していた長篇SFを再開しようかと思っていたのですが、後輩・寺島くんと話していたら新ジャンルに目覚めてしまったので、次はそれになると思います。テーマはひと昔前のMF文庫Jっぽいラブコメで現代ファンタジーです。よろしくお願いします。


 と、ここまではカクヨムの近況ノートに書いたところですが、ここではもう少し。本作はキャラ設定の段階でかなり保守的な主人公を考えていたのですが、『天気の子』を視聴後、そのメッセージにうたれてしまった川口は、ラストで思わず同じセリフを言わせてしまいそうになり四苦八苦して、結果的には似たような感じに――オープンエンドになっております。ただそうしたことによって『精霊使いと軌道猟兵』が開いた終わり方になったのはとてもよいことだったなと、いまにして思っています。ありがとう、新海誠(なんだこれ)。