ブックスエコーロケーション

「SFとボクらの場所」をテーマにした本屋のブログです。実店舗はありません。開業準備中。

1月のまとめポール・オースター『リヴァイアサン』など

読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2493ページ

君曜日2 ─鉄道少女漫画3─

君曜日2 ─鉄道少女漫画3─

■君曜日2 ─鉄道少女漫画3─ (楽園コミックス)
 要所要所で描かれるイラスト的なコマにはっとさせられる。うつくしい線だと思う。ストーリーの進み具合はじれったいがw 読了日:1月30日 著者:中村明日美子

その女アレックス (文春文庫)

その女アレックス (文春文庫)

■その女アレックス (文春文庫)
 ヴェルーヴェン警部シリーズ、ということではあるのだけれど、タイトルからも明らかなのように、アレックスがスタイルを貫く話として読むとハードボイルド、それも失墜の煌きまばゆい極上の、と修飾したくなる作品だった。ストーリーも構成も巧みですばらしい出来だった。ただこういう感想で作品内容を知るにはもったいないので、感想が書きづらいことこの上ないw 何も事前情報を入れずに、読んでもらいたいタイプの小説だ。読了日:1月30日 著者:ピエール・ルメートル

リヴァイアサン (新潮文庫)

リヴァイアサン (新潮文庫)

リヴァイアサン (新潮文庫)
 米各地の自由の女神像を爆破し続けた「Phantom of Liberty」のワイダニットを追う、ミステリ。ただ作中で語られるエピソードの多層さ具合に徐々に当初の目的を忘れ、語り手であるピーター・エアロンとその友人であるベンジャミン・サックスの人生にのめり込むように読まされた。はっきりしたストーリーと平易な文章が時にびっくりするぐらいエモーショナルに響いてくる。オースターの力なのか柴田元幸のなのかは気になるところ。なおタイトルはもちろんトマス・ホッブズを受けて。また具体的なモチーフとストーリー展開と、にもかかわらずどことなく抽象的な、哲学的なモチーフを描き出すことに成功しているため、すごくちょうどいいバランスで(決して完璧な小説ではないのだけれど)読みたいものを読ませられた感じがあった。ポール・オースターの中でいちばんバランスのとれた、いままで読んだ中でいちばん好きかもしれない。読了日:1月28日 著者:ポール・オースター

■バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)
 神林、サンリオ文庫はけっこう値段にばらつきがあるからそんなに入手そのものは困難ではないと思うよ、SFおじさんより。読了日:1月22日 著者:施川ユウキ

■BLUE GIANT 4 (ビッグコミックススペシャル)
「ドラム、やっててやっぱり間違ってなかったんだ」と思わせられるっていうのは、とてもすばらしいことだと思う。くぅカッケー!読了日:1月15日 著者:石塚真一

■BLUE GIANT 3 (ビッグコミックススペシャル)
 文化祭、くはー、こうきたか! すばらしい!読了日:1月15日 著者:石塚真一

■BLUE GIANT 2 (ビッグコミックススペシャル)
 すごくいい。読了日:1月15日 著者:石塚真一

■BLUE GIANT 1 (ビッグコミックススペシャル)
 いい。未来のインタビューがあるから安心して読める。読了日:1月14日 著者:石塚真一

■虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2)
 ジョウントや加速装置などいまもあるSFガジェットの元になったアイデアが登場するし、未来で過去の事物をあえて再現することで裕福さを描き出すのも確かになるほどとなった。復讐譚そのものは348ページ辺りでワイダニットが明らかになるところでようやくおもしろく思えた。「考える動物」や「もっと民衆を信じろ」という部分を書いてほしくはあったなぁ。読了日:1月6日 著者:アルフレッド・ベスター