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すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』

キック・アス ジャスティス・フォーエバー [Blu-ray]

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 あまり事前情報を入れないように入れないようにしていたら劇場公開の情報までわからなくなって結局見過ごしてしまったので、とりあえずBlu-rayで。
 前作の『キック・アス』の続編として描かれる『〜ジャスティス・フォーエバー』、今回は他のマスクドヒーローたちとキック・アスがチームを作ることに。前作の監督マシュー・ヴォーンはプロデューサーを務め、原作のフリークだったジェフ・ワドロウが持ち込んだ脚本が採用されて脚本・監督になるというオタク・ドリーム的作品になっている。おれは前作はキック・アスの設定と作劇上としても必要な演出である殺人がうまく解消されていないことから映画よりも原作の方が好きだったと以前にも書いたので、そうか原作フリークが持ち込んだという脚本なら期待できるのかな/でもオタクってやつはなぁという同族嫌悪と世間の盛り上がりからの逆張りで結局見ずに気がつくと劇場公開が終わっていた。
 で、今作は前作をきっちりと受けてキック・アスのヒーローとして成長だけでなく学校生活を通してのヒット・ガールの成長譚としても非常に出来のいいものとなっていた。また今回はただのクライムファイターではなく「ヒーローとは一体何なのか」というおれがアメコミに期待するテーマをきちんと描いてあり、すごくまっとうなアメコミ映画になっていたように思う。あと実はもっとも好感度が高くなったのは、前作で不満の残った部分を受けるようにして今作ではキック・アスがどんどん追い込まれていくところだ。本当はきっとバランスを取る必要はないのだろうけれど、やっぱり気になっていた部分ではあるし、それがマザー・ファッカーの行動原理に繋がっているのは確かに明確だと思うのだ。だからラスト近くの戦闘シーンでキック・アスとマザー・ファッカーが睨みあうところで、ようやくふたりが同じ土俵に立ったんだなと納得することができた。でもこれってすごくストレートな、ヒーロー/ヴィランという対立軸が明確な勧善懲悪ものになってしまってるなぁと思っていたらラストのラストでヒット・ガールの決意が明らかになって、ほお〜、となった。こういうズラしがあると確かになぁと。
 ってなんでおれはこんなに「バランス」を意識してるんだろうなぁ。どっちかに振り切れることがむつかしいってわかってしまったのが最近のおれのテーマだからなのか? 別にフィクションにそこまで厳密な倫理を求めても……と思いつつも、やっぱりどこかでコミックのヒーローに憧れたクライムファイターという設定ならそこまで求めてもいいんじゃないのかなとも思うのだ。中の人がどんなにヘタレであっても高潔な初期衝動を持っていて欲しいと祈りに近い感覚で思うのだ。
キック・アス (ShoPro Books)

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ヒット・ガール (ShoPro Books)

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キック・アス2 (ShoPro Books)

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