映画の予習として読んだのだけれど、どうやら映画はこのマンガをかなり換骨奪胎しているらしいね。早くこちらでも公開になって欲しいぜ。一も二もなく観に行くってのにな。……でも、なんというか、このコミックもすごくいい、読めてよかったと思えるのだ。昨夜勢いに任せて一気に読んで、今日一日ふつふつと考えて、なんともスッキリしない(不安をほのめかすラストで終わる)ストーリーだなと思っていたのだけれど、まぁもちろんそれは狙って描かれているんだなと思って、唸る。きっと主人公の彼は、また
キック・アスになるだろうな、ということだ。作中で何度も、何度も何度も
キック・アスは痛い目にあって何度もマスクを脱いで学生に戻ると言っているのに、けっきょく彼は何度も何度も変身する。その「どうしようもなさ」が読んでいて胸に来る。冒頭の確信からの変身への流れに「そうそう」と頷くのに、もうここまで来てしまうと彼を疑問視しなければならないのだけれど、ああそれでもどうしようもないんだなとも思えてしまう。どうしようもない理由みたいなものを、あっさりと言ってしまうのはこのマンガを読む意味がないのでここでは書かない。ぜひ、読んでそれを実感してもらいたい。