すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

弔事

 たぶん、今月中には一度、実家に帰らねばならんだろうということになりそうである。
 三月に、見舞った時の、あの、おれの「人間とはこういうものである」という認識の埒外へと踏み出していっている姿の、そのどうしようもなさがひしひしと母との会話から思い出されて、おれはその感覚に思わず「死臭」と名づけてしまった。さみしいとかかなしいとかくやしいとか、そういう感情よりも嫌悪が先にたった。なんとも、なんとも正直ではないか。名前を与えることで、それにあっさりと囚われて引きずられないように、自分を守ることを優先したのだ。
 ああやっぱりおれはどっかであっさりと死にたいと考えていて、それがどうにも悔しくて許せないからなにかを遺そうとしているんだろうな。うん、今日はそう思っておこう。考えすぎるとまずい。