すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

『斜め屋敷の犯罪』

斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)

斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)

恥ずかしながら2年前にサークルの先輩にお勧めだよ、と教わって今日読み終わりましたorz
新本格ミステリィの名作にして、屋敷物の典型的な様式を踏んでいるようです。
ちなみにわたくしはミステリィ読みではありませんので、純粋にブームとか歴史とかを介在させず、作品を評価できると思いますので、そんな感じのネタ割れレビューになります。

まず文章は非常に洗練されていて、どのシーンのどの描写が伏線になっているのかよくわかります。
そのためぼんやりとした感覚ではありますが「ゴーレム」や「斜め屋敷の斜めな床」がトリックに使われ、犯人は「浜本幸三郎」であることは類推できます。これはおそらく普通の小説読みなら労せず判断できることだと、寡聞なれどそう書かせていただきます。
ただそのぼんやりとした類推を、真なる論理性の元にぺらりとひっくりかえしたその先、堪らない感動が待っていました。
いやぁすげぇ。
トリックの意外さで鳥肌が立ったのは正直初めてでした。
北村薫氏のエッセイで「そうそうそれ!と膝を叩きたくなるような爽快感」というような表現を謎を解く楽しみのひとつとして挙げておられました。
まさに今日のわたくし、「ああ!」と電車の中ではありましたが声を上げそうになりました(笑)
こういう爽快感は久しくミステリィから感じていなかったもので、(感じられないものだと勝手に思い込んでいたわたくしのせいなのですが)そうかやっぱり自分より小説を読んでいる人の言葉はきちんと聞いて、選り好みせずもっとジャンルを超えて読まないといけませんねぇ〜と自戒ひとしおでありました。