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すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

11月のまとめ

読書

読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1710ページ

夕凪の街 桜の国 (双葉文庫)

夕凪の街 桜の国 (双葉文庫)

夕凪の街 桜の国 (双葉文庫)
 再読。こんなにも短い物語だったんだな。自分のなかのほとんど残ってもいないはずだった義憤が、また刺激される。でもそれはきっと作者の目指したものとはきっとズレているんだろうとも思った。読了日:11月26日 著者:こうの 史代


スペース金融道

スペース金融道

■スペース金融道
 宮内悠介のSF金融コメディ。決め台詞と設定が繰り返されるのがTVシリーズっぽさがあって、この続きをまだ読んでいたくあった。なんどか声を出して笑ってしまった。SF的な設定の妙もあるし、なによりそれらがキャラクターの魅力になっている。鯨姫やザックはもっと出てき欲しかったなぁ。あとこれはもしかして勘違いかもしれないけれど不死身の「ぼく」の名前の由来、もしかしてキリヤ・ケイジから? 読了日:11月24日 著者:宮内 悠介


げんしけん 二代目の十二(21)<完> (アフタヌーンKC)
 今回も描き足されていることによって、各キャラの感情の流れがわかりやすくなっているように思った。とにもかくにもお疲れ様でした。読了日:11月22日 著者:木尾 士目


この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)
 ああ、あと台風のシーンがカットされているんだな。読了日:11月22日 著者:こうの 史代


この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)
 そうか、あの帳面のやぶれた部分は、そこにつながったわけか。すずの情念の部分がマンガでははっきり描かれているんだなぁ。読了日:11月22日 著者:こうの 史代


この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)
 映画を観たので再読。初読時には見過ごしていた部分が、映画で強調されていたことによって気がつけて、また読み方が変わったように思う。あと思いのほか筆で描かれているんだなと思った。読了日:11月21日 著者:こうの 史代


■死の鳥 (ハヤカワ文庫SF)
 読書会用。スタイリッシュであることと小説がめちゃくちゃ巧いことはほんとによくわかるのだけれど、思いのほか読むのが大変だった。ただどれもイメージ喚起力にあふれた文体だと思った。特に好きなのが「チクタクマン」と「世界の縁にたつ都市をさまよう者」「ランゲルハンス島沖を漂流中」か。読了日:11月20日 著者:ハーラン・エリスン


百年の誤読 (ちくま文庫)

百年の誤読 (ちくま文庫)

■百年の誤読 (ちくま文庫)
 このすばらしい試みに賞賛を。たとえ当時ベストセラーにあっても、いまでも読めるものとそうでないものの、その差がはっきり出ていて、それだけでもこの本を読めてよかったと思えるのでした。そして何よりも読みたくなる本が増えるのが、読書ガイドとしても面白く読めたってことですね。読了日:11月04日 著者:岡野 宏文,豊崎 由美

やつはみ喫茶読書会四十一冊目『死の鳥』@半杓亭

bookclub イベント

 やつはみ喫茶読書会四十四十一冊目『死の鳥』@半杓亭
 2016/11/26(土)開場15:00 開始15:30 終了18:00*1
 課題図書ハーラン・エリスン『死の鳥』ハヤカワ文庫SF
 作品内容:25万年の眠りののち、病み衰えた惑星〈地球〉によみがえった男の数奇な運命を描き、ヒューゴー賞/ローカス賞に輝いた表題作「死の鳥」、コンピュータ内部に閉じこめられた男女の驚異の物語――「おれには口がない、それでもおれは叫ぶ」、初期の代表作「「悔い改めよ、ハーレクィン! 」とチクタクマンはいった」など、半世紀にわたり、アメリカSF界に君臨するレジェンドの、代表作10篇を収録した日本オリジナル傑作選。
 場所:半杓亭
 参加費:お茶おやつ代600円(この会でしか食べられない、おいしいおやつがでますよ~)
 定員:12名。要予約。定員に達した場合も告知いたします。
 予約先:初めて参加されるかたは、yatsuhamicafe.reading(at)gmail.comに名前と連絡先、アルコールの出る二次会の出欠を含め、ご連絡ください。

 今回は7名とお姫様が参加くださいました。またローカル紙の取材もありました。全体的に、なかなかに難易度の高い作品ということもあったのか、せっかく読んできたのだからという思いもあったのか、感想や疑問点、意見や解釈がひっきりなしに参加者から発せられ、結果的にはとても盛り上がった会になったように思いました。ぼく自身はSF的な設定はそこまでたいへんではなかったのですが、小説の構造などで非常に技巧に凝った作品が多く、全体を把握するだけでひーひー言っていたところもあり、後半の比較的年代の新しい作品はまた傾向が変わってきているのではないか、という意見には、単にぼくが慣れてきたから読めるようになったというだけではない重要な示唆があるように思ったのでした。
 さて次回、四十二冊目は年明け1月28日(土)、タイトルは柚木麻子『本屋さんのダイアナ新潮文庫です。そうなんです、実はまだ柚木麻子は取り上げたことがなかったんですよね。というわけでよろしくお願いします~。

*1:場所を移動して行う、アルコールの出る二次会もあります。お問い合わせ下さい。

彼女の闘い、灰の街2016

小説

www.pixiv.net
 ブログの更新を忘れていたので。あるイベント用に書き直したSF掌編をpixivにアップしました。旧バージョンも同様に残してあるので、読み比べてみるとおもしろいかもしれません。どこを削ってどこを書き足したのか、どんなふうにぼくが推敲したのか、そのあたりの思考の流れが読み取れるやもしれません。もしかすると。
 せっかくなので旧バージョンのリンクも、貼っておきます。
www.pixiv.net

10月のまとめ

読書

読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1236ページ

バーナード嬢曰く。 3 (IDコミックス REXコミックス)
『氷』というか、ちくま文庫へのセルフツッコミは声出して笑った。あとは『ゼンデギ』の話、そうかーぼくは好きなんだけど確かにSFファンのなかではイーガンが書く必要がないって言われたもんなぁというのを思い出した。それとエッセイというかコラムがすごく面白いんだよ、なんかね。読了日:10月31日 著者:施川ユウキ


幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい (IKKI COMIX)

幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい (IKKI COMIX)

■幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい (IKKI COMIX)
 コミックitの連載から遡ってみた。なにも起きない、けれど水面下でゆれ動くものをすくい取っていて、ああそういえばこういうことを考えていたよな、と思わせてくれるマンガだった。特にあるていどの長さのある書店員と先生の話は顕著だったように思う。読めてよかった。読了日:10月23日 著者:黒谷知也


プリンセスメゾン 3 (ビッグコミックス)

プリンセスメゾン 3 (ビッグコミックス)

■プリンセスメゾン 3 (ビッグコミックス)
「どうせ死んでいく身やし、好きに生きたらええのよ」すっと背中を押されるような、なにかがほどけるような、そういう気持ちになるマンガです。は~、いいなぁ。読了日:10月22日 著者:池辺葵


四月になれば彼女は

四月になれば彼女は

■四月になれば彼女は
 読むのが大変苦痛だった。空虚な表現で説明過多。テーマは会話文で露骨に繰り返し語られ、そこに思考や思索がないので読者に押しつけられるだけ。細部も、いま受けそうなものをとりあえず入れてみた、というただの書割だった。村上春樹エピゴーネン。せっかくなので舞城王太郎を読んで出直してきて欲しい。ま、でも本屋大賞候補は固いんでしょうけど。帯コメントなんか新海誠星野源だしなぁ。約束されたベストセラーってやつ。読了日:10月21日 著者:川村元気


■ヴァンパイア・サマータイム (ファミ通文庫)
 あー!ほんと傑作だ。異人種の男女の視点が交互に描かれることで、よくも悪くもお互いを勘違いして、そのすれ違いや評価の変化がよくわかって、彼らのどきどきがとてもおもしろい。何よりもまだ高校生であり、これからも人生が続いていくことによる尻切れトンボ感がまたいいんだよなぁ。読了日:10月4日 著者:石川博品


終の住処

終の住処

■終の住処
 警句のようなそうでないような。とにかく文章の圧に圧倒されるけれど、すらすらと読めてしまう不思議。時間の流れ方がおもしろく、彼の主観を描いてあって見事だと思った。読了日:10月3日 著者:磯崎憲一郎

トム・ジョーンズ 舞城王太郎訳『コールド・スナップ』

読書

じっと待ってることができれば、全ての悪いことがちゃんと通り過ぎるのだ。鬱の最中にはそういうことを忘れてしまうので、その三日間の開放のうちに俺は冷蔵庫のドアにメモを貼っておく。「リチャード、お前は善良で、愛にあふれた人間なんだ。悪いことも全部、ちゃんと通り過ぎてしまうんだ。次にまた落ち込んで自分がこれまでずーっと落ち込んで来たしこれからもずーっと落ち込んでいくんだと思ったときには、そういうのを思い出せよ。お前の考えなんて妄想に過ぎないし、そんなことでうじうじしててもどうしようもないんだぜ。お前は単にお前特有のフョードル・ドストエフスキー的感傷にはまってるだけなんだ。いいからお前自身のためにそんなの忘れちまえ!」

R.I.P.