さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。さよなら、ボクらの青春。
見る前にツイートした、冗談のつもりのこの言葉が、ほんとうにほんとうになりました。
ペダンチックで、考察しがいのある、閉じた作品だったはずの、ひとつの長い作品が、見事に完結する。それもちゃんと大人を描いて。
その瞬間に立ち会えたことを喜びたいです。
ある作品が多くの作品に影響を与えて、その与えた作品を摂取していると、翻って既視感になってしまう、みたいなのがあって、そういう意味でこの作品はTVシリーズへの目配せをしっかりやること、各キャラクターの感情の流れを描いて憑物落としをやりきる、風呂敷をたたもうとしてきちんと畳んでいる。それだけでも、納得してしまう、とてもいい作品になっていました。
あと、ちょっと自分でも意外だったのは、やはりミサトさんがシンジくんをかばって立つシーンであの拗れ切っていたミサトさんがここまできたのか!とめちゃくちゃ感極まってしまいました。
他にもいいところはいっぱいあって、見られてよかったなあと思いました。見終わったあと、友人と劇場前で感想戦をやった、この寒さ、きっと忘れないだろうなって。
宇多田ヒカル『One Last Kiss』