今回も3冊、一次で投票しました。内訳は凪良ゆう『流浪の月』、伴名練『なめらかな世界と、その敵』、宮内悠介『遠い他国でひょんと死ぬるや』でした。運がよければ本誌にて推薦コメントが使ってもらえるのですが、今回は『遠い他国でひょんと死ぬるや』のコメントが使われていました。以下、こちらにて公開します。
- 作者:宮内悠介
- 発売日: 2019/09/11
- メディア: 単行本
ただただ圧巻の読書体験だった。戦地に消えた戦争詩人・竹内浩三の第3のノートをめぐる、先の読めないストーリーと魅力的なキャラクターがページをめくることをやめさせてくれなかった。何が正しいのかわからないなか、自分と切り離されてしまった歴史を知ることで、それでも手探りしながら生きていこうとする主人公の姿に、強く胸を打たれた1冊。いま読まれるべき戦争文学だった。
というか最近のAmazonの書影って帯とかすぐに反映されたり、本屋大賞受賞とかがタイトルに入ったりするんですね。『遠い他国で〜』は芸術選奨新人賞受賞帯にかわってますね。