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すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

6月のまとめ

読んだ本の数:15冊

アメリカ最後の実験

アメリカ最後の実験

■アメリカ最後の実験
 すごくいい小説だった。アメリカと音楽と民族と、新しいテクノロジー。このバランスの良さと、傷ついた人々によりそう作者の眼差しがすごく心地よい。類型に当てはめづらいことも、実はポイントだと思う。でも、この小説は歴史がちゃんと備わっているから、孤立している印象とはほど遠いのだなぁ。作者の別作品にあった「文化的な孤児」という言葉を思い出した。そしてそのことを感じるのは決してぼくだけではないとも。サスペンスでひっぱる構造と「実験」という部分がすごくオースターっぽかったなとも。読了日:6月30日 著者:宮内悠介


恋は光 1 (ヤングジャンプコミックス)恋は光 2 (ヤングジャンプコミックス)恋は光 3 (ヤングジャンプコミックス)恋は光 4 (ヤングジャンプコミックス)
■恋は光1~4 (ヤングジャンプコミックス)
 すごくおもしろかった。主人公は「恋をしている女性が光って見える」という現象に悩まされており、そのことが原因となって一筋縄ではいかない恋愛をすることになる。ストーリーと設定の活かし方が絶妙で、かつ恋愛の胸がぎゅっとなる感覚を見事に描いているように思った。あとおそらく――北代が光って見えないのは現象が始まる前からの付き合いだったから、ではないかなと予想しておこう。読了日:6月28日 著者:秋枝


げんしけん 二代目の十一(20) (アフタヌーンKC)
 うおおい、ここで次巻なのか!笑 でもスーがかわいかったのでよかったな。さあさあ斑目よ、もう待ったなしですよ!笑 読了日:6月24日 著者:木尾士目


アズミ・ハルコは行方不明 (幻冬舎文庫)

アズミ・ハルコは行方不明 (幻冬舎文庫)

■アズミ・ハルコは行方不明 (幻冬舎文庫)
 選択肢のなさを痛感させられる閉塞した地方と、そこで生きざるを得ない若者を描くことに定評のある作者の第2作。ただ今作は「少女ギャング団」というモチーフによって、閉塞した世界のなかで、すごく鮮やかで、いい意味で浮ついたフィクション感を獲得することに成功している。なにより「少女ギャング団」のシステムがとても現代的で、なのにそこにあるのは祈りであり、普遍的な愛の表出なのだ。いや、にしてもスクールカースト持ち上がり大人ってのは想像するだにつらそうだ。そのことだけは、移動でリセットしてしまってる現状も悪くないのかな? 読了日:6月24日 著者:山内マリコ


アルゴリズム・キル

アルゴリズム・キル

アルゴリズム・キル
 クロハ・シリーズ最新作、続きが気になり一息に読んだ。殺人事件を指標する拡張現実を利用したオンライン位置情報ゲームと、警察署内の不正会計問題。大きくふたつの事件が進行する渦中にクロハはまきこまれ、迷い、自ら踏み込んでいく。「潔癖症」であり「善意と覚悟」のあるクロハはあいかわらずかっこいい。その一方でクロハが、サトウやカガやシイナ、キリと会話してるときの安心感は、シリーズを読んできた人にはたまらないだろう。読了後、タイトルに込められた意味を理解する。読了日:6月22日 著者:結城充考


皆勤の徒 (創元SF文庫)

皆勤の徒 (創元SF文庫)

■皆勤の徒 (創元SF文庫)
 すごいSF小説を読んだ。重層さにくらくらしてだんだんと病みつきになっていく。表題作はデビュー短篇で読んでいたのだけれど、本作で長篇になり背景情報がかなり追加されている。挿絵も。漢字遣いとバラエティに富んだストーリーが読ませる。特に好きなのは昆虫型人類の探偵小説「泥海の浮き城」だ。解説もぼんやり感じていた背景情報がより明確になり、「ああそういうことか!」となる楽しさがあった。「人類にはまだ早い系作家」を堪能しました。読了日:6月21日 著者:酉島伝法


デストロ246 7 イラストカード付き限定版 (サンデーGXコミックス)
 最終巻。伊万里が持っていかれたことによって物語はスタートに戻る。なるほど。特典、画集かと思いきやポストカードセット。読了日:6月21日 著者:高橋慶太郎


オービタル・クラウド

オービタル・クラウド

■オービタル・クラウド
 スペーステザーによる軌道テロを防ぐために、スペシャリストの奮闘が描かれるテクノスリラー。諜報ものとしてもSFとしても申し分なく、とてもおもしろかった。ぐいぐい読ませる。さらにラストのスタバ1号店のシーンは、ロマンティックな部分を忘れない目配せもよかった。あともしかして中国製の無人機の設定は作者の別短篇「公正的戦闘規範」につながっている? 読了日:6月14日 著者:藤井太洋


TYPE-MOONエースVOL.11 (カドカワムック 636)
 ジンクスの項でけっこうみんな信じてるものがあってびっくりした。ゲン担ぎっていうのはいまだに現役なのなー。読了日:6月14日


あげくの果てのカノン 1 (ビッグコミックス)

あげくの果てのカノン 1 (ビッグコミックス)

■あげくの果てのカノン 1 (ビッグコミックス)
 クラゲ状の異星体に侵略された日本は地上と地下に居住区をわけて生活している。異星体に対するのは「修繕」を受けられる特殊部隊。そのエースである先輩に、屈折した恋心を抱える女の子が主人公。不器用な恋心の描写と背景世界の不穏さがラストでリンクするのは見事か。読了日:6月11日 著者:米代恭


クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)

クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)

■クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)
 サイバーパンクの短篇集。序文からカッコいい。テクノロジーによって拡張された人々の営みと猥雑さと夢と失墜と。特に「ガーンズバック連続体」「辺境」「赤い星、冬の軌道」がよかった。ただ寂寥さだと「ドッグファイト」と「クローム襲撃」が群を抜いている。余韻がすごい。なお復刊によって出回るようになった旧版で読了。読了日:6月9日 著者:ウィリアム・ギブスン


ドリフターズ 5巻 (ヤングキングコミックス)
 大きな戦さのための下準備の伏線巻。関ヶ原の合戦→廃城という流れなのかな。にしても連載でぐっときた「二航戦だ」はここで読んでもぐっとくるなぁ。読了日:6月7日 著者:平野耕太