読んだ本の数:11冊
読んだページ数:2134ページ
パルタイ・紅葉狩り 倉橋由美子短篇小説集 (講談社文芸文庫)
- 作者: 倉橋由美子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/11/08
- メディア: 文庫
- クリック: 24回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
いただきものなのにかなり時間が経ってから読み終えてしまう。倉橋由美子の奇想短篇集。どれもバラエティに富んで、端的に言って理解を超えている説明や描写があって、でもそれがするりと読めてしまうし、はっとする文にも出会うことができた。特によかったのが「パルタイ」「合成美女」「霊魂」「紅葉狩り」。あともしかして合成人間って言葉はここが初出だったりするのかな。読了日:2月28日 著者:倉橋由美子
- 作者: 岩城けい
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/08/30
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (34件) を見る
読むこと/書くこと/伝えることーー言葉の持つ機能を、異邦人が異国の地でその土地の人間となるまでを通して描き出す、小説のための小説。その上、荒削りながら芯のある文体とはっきりとしたストーリーが主人公達の生活を確かな質感を伴うものにしてあった。でもぐっとくるのはやっぱり小説を書くことについての下りだったりするのだけれども。小説(とその効能)について書いてある小説はいま一番身近な話題だからぐっとくるんだろうということ。あとこれぐらいストーリーがはっきりしてるとちゃんと文章も追えるのな。理解の及ばないストーリーでかつ、むつかしいアイデアを走らせてある場合はすぐに眠くなってしまうからなぁ。ふむん――つまりメディアとストーリーとアイデア/テーマって感じで大掴みに読んでいることがわかるなぁ。こういう単純な分割がいいのかどうかはともかくとして。読了日:2月28日 著者:岩城けい
- 作者: 幸村誠
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/02/21
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (24件) を見る
歴史的事実にあっては彼らの想いもまたちっぽけなものでしかないのだけれど、それを知ることができるという意味で、まったく今回の話はすばらしい。読了日:2月21日 著者:幸村誠
- 作者: SFマガジン編集部
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/02/07
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (14件) を見る
「ダメだー。私リストの半分も読んでないわー」/伝法さんのオースターやデイヴィッド・ロッジ風の小説はどこで読めますか。国内はあとでリストと比較した記事でも書きますかな。海外は『巨獣めざめる』と『言語都市』を押さえておきたいと思った。アニメの項で『ガッチャマンクラウズ』に触れられているけれど往年のファン向けのさわり紹介だったので少々食い足りず残念。読了日:2月13日 著者:SFマガジン編集部
- 作者: グレッグイーガン,Greg Egan,山岸真
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1999/08
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 107回
- この商品を含むブログ (185件) を見る
宇宙消失という巨視スケールのタイトルに、脳神経科学がサイバーパンクした世界でさらに量子力学を扱って、まさかここまで探偵小説的な、ある意味でサスペンスがすごく微視的な範囲で「閉じた」SFになっているという転倒感に驚き、かつラストの異形な世界の幻出にもうなんだこれってなった。イーガンの長篇は初めてだったけどなるほど現代最高のSF作家なんだなぁと思ったのでした。読了日:2月12日 著者:グレッグ・イーガン
- 作者: 雲田はるこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/02/07
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (19件) を見る
芝浜! いやーここで助六に芝浜をやらせるのはさすがだわ。からの急転直下。そして舞台は与太郎へと戻って、ってあれ!?もう10年も経ってるよ!w 読了日:2月10日 著者:雲田はるこ
- 作者: 雲田はるこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/06/07
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (25件) を見る
「落語はひとりでなんて絶対できない」というのはまさに至言だろう。緩やかな日常がここから墜ちていく……。読了日:2月10日 著者:雲田はるこ
- 作者: 雲田はるこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/10/05
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (38件) を見る
菊比古と助六、みよ吉の3人が絡まり、ただただ行く末は……。読了日:2月10日 著者:雲田はるこ
- 作者: 雲田はるこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/01/06
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 54回
- この商品を含むブログ (66件) を見る
与太郎の成長していくさまを追っていくのかと思ったらなんと八雲師匠の過去編。いや3つの約束を守るためにはとても必要なことなのだろうけれども。タイトルにある通り、継ぐものがなければその落語もろとも心中というのは、継ぐものである/継いでいってもいいものである、ということでもあるのだなぁ。ふふ、そういうのはとてもうらやましいものだ。自分の出自、係累がどこにあるのかはっきりしているということは。だからこそこういうものに嫉妬に近い憧れがあるんだなぁ。読了日:2月9日 著者:雲田はるこ
- 作者: 雲田はるこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/07/07
- メディア: コミック
- 購入: 5人 クリック: 99回
- この商品を含むブログ (115件) を見る
はー、落語と伝統芸能まわりの世界と江戸っ子と艶のある師匠と預けられたワケありの娘ともうなんというか好きな要素がてんこ盛りすぎて思わず2巻まで続けて買ってしまったよ。いやー、いいなぁ。読了日:2月9日 著者:雲田はるこ
ガッチャマン クラウズ ノベライゼーション SUGANE NOTE 2015-2016
- 作者: 大野敏哉:著キナコ:絵タツノコプロ:原作
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2014/02/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (7件) を見る
橘清音の日記として描かれることによって青春小説と読めるようになった『ガッチャマンクラウズ』のノベライズ。立川Gチームがいかにして一ノ瀬はじめによって変容し、緩やかな家族としてのかたちをつくっていったのかを、生真面目一辺倒だった次男の視点から読み取ることができる。DC版12話を受けての部分や3.11に対するテーマやキャラの補完なども含めてファン必携と言えるだろう。拙い言葉遣いも清音のものだと思えば愛らしさすら出てくるw キナコさんの描き下ろしイラストもあってお得感かなりあります。読了日:2月3日 著者:大野敏哉:著キナコ:絵タツノコプロ:原作