ブックスエコーロケーション

「SFとボクらの場所」をテーマにした本屋のブログです。実店舗はありません。開業準備中。

4月のまとめ

読んだ本の数:11冊
読んだページ数:2883ページ


薔薇とビスケット

薔薇とビスケット

■薔薇とビスケット
 プルーフで。読了日:4月25日 著者:桐衣朝子


ペイルライダー (ガガガ文庫)

ペイルライダー (ガガガ文庫)

■ペイルライダー (ガガガ文庫)
 すごい小説を読んだ。圧倒的青春破壊小説、あるいは学校を舞台にしたノワール小説。しかし実際はこういうラベリングすらもばかばかしいものとしてしまう視点で描かれる主人公が、次に何をやらかしてくれるのか、そしてどう坂を転がり落ちていくのか、楽しみで仕方がなかった。あと235頁、主人公が病室で語る矜持がとてつもなくかっこいい。なおタイトル、章題含めすべてイーストウッド作品からの引用のもよう。読了日:4月23日 著者:江波光則


本の雑誌 346号

本の雑誌 346号

本の雑誌 346号
 早川書房特集。なぜか今頃1年前の4月号を読むのであった! 読了日:4月22日


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 (ガガガ文庫)
 なんだか煙に巻かれたような感じで確執が解消されたのだけれど、つまり結衣ではなくてこれから描かれる背景のある雪乃ルートってことなのかなぁ。ちなみに世代が近いのか渡航のネタにけっこうまじめにくすくす笑ってしまう。あと『スクライド』大好きなんだな。思わず読メの検索でスクまで打ってああ違うってなったじゃねぇかw 読了日:4月19日 著者:渡航


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。2 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。2 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。2 (ガガガ文庫)
 このラストの引き! 素晴らしいね。キャラクターたちの認識の行き違いにきゅんきゅんしてしまうぜ! 読了日:4月18日 著者:渡航


アリスと蔵六 1 (リュウコミックス)
 さすが今井哲也、ブレない倫理観と暴走する力の関係からどんなストーリーが生み出されるのか、これからが非常に楽しみだ。今のうちに『サイコプラス』や『サイコスタッフ』を読み直しておこうかな。読了日:4月12日 著者:今井哲也


勇者ヴォグ・ランバ(1) (アフタヌーンKC)勇者ヴォグ・ランバ(2)<完> (アフタヌーンKC)
勇者ヴォグ・ランバ (アフタヌーンKC)
 テーマの根幹を伊藤計劃に拠った傑作SF。というかひとつの解答。すばらしい。後半から加速度的におもしろくなってくる。読了日:4月12日 著者:庄司創


三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)

三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)

三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)
 傑作SF短篇集。「辺獄にて」のこの設定でそこを描くのかという底の知れなさにびびり、「三文未来の家庭訪問」は(アフタヌーン四季賞付録で読んでいたことを思い出したのだけれど)ああこういうやり方で男性のバラエティを描くのかと感嘆し、「パンサラッサ連れ行く」には知性を与えることで滅び行く古生物にここまで感情移入のさせられるんだなぁと。どの短篇も長篇にしてもいいぐらい密度にくらくらする。さすがは四季賞出身者という感じだ。読了日:4月11日 著者:庄司創


■完全なる首長竜の日 (宝島社文庫)
 読了後に思わず「おいマジか」と呟いてしまった。アイデアとトリック、その見せ方が、というかひっくり返し方に思わず唸ってしまった。SF描写がないと成立しないミステリ。でもSF描写が弱いわけではなくてこれだけ書いてあれば充分で本筋を邪魔しないんだなぁと。漫画家やマブイ、サリンジャーなど他のモチーフもちゃんと繋がりがあってうーんこれがデビュー作なのか。読了日:4月9日 著者:乾緑郎


池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)

池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)

池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)
 冒頭の「池袋ウエストゲートパーク」はサスペンス小説を学ぶ上で必要なことがしっかり詰まっている、お手本のような短篇だった。謎解きが重視されるのではなく、事件の解決そのものにカタルシスが生じるように構成されているから解決のための準備が決して冗長にならないのもうまいなぁと。文体のエッジさはレプリカのそれだけれどいまならちゃんと距離をおいて読めるんじゃないかな。読了日:4月4日 著者:石田衣良