すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

『バトルシップ』

 ハワイ沖の太平洋上で大規模な軍事演習を行っていた、アメリカを中心とした世界各国の護衛艦隊の前に、突如として正体不明のエイリアンの母船が出現。意思の疎通を図るも失敗し、攻撃が始まってしまう――。

 観てきました。当初はハリウッドのビッグバジェットにありがちな大味でカットシーン満載なんだろ、と斜に構えおりました。いや『トランスフォーマー』のスタッフだと聞いたので。まぁだいたいおれはいつもこんな感じです。予断ありまくり。でも空中キャンプさんの感想*1を読んで、そんなに巧みな構成なのか!と思わせられたのでこれは観てこなければ、と思ったわけです。期待を確認しに行くような、「答え合わせ」的な見方をすると自分で上げておいた期待値に視野狭窄になってしまい、おもしろい作品もつまらなく観てしまう悪い癖があるのですが、今回はそんなことを気にせずに、ずっと楽しんでみることができました。とてもおもしろかったです。伏線やキャラクターの見せ方、バトルシーンもよかったです。特にボードゲームを再現した状況の設定の仕方はとても理にかなっていて、つい笑ってしまいました。こんなことを真面目にやってしまうんだ!という称賛の笑いでした。アイデアの時点でくさすことなく、思いっきりかっこよくやってしまう。これ、重要ですね。
 あと、エイリアンもすごくよかったんですね。今回出てくるアーマースーツを着込んだ爬虫類型エイリアンなのですが、エイリアン視点のカットで、これは危険(レッド)、これは安全(グリーン)と様々なものを識別しつつ、エイリアンにとって危険であると判断したものを基本、破壊していく。*2 彼らの意図を解釈するのは主人公であり、ペンタゴンなわけです。最初の邂逅シーンだってお互いに攻撃をしかけていたわけではなく、結果として攻撃となってしまった、という描かれ方です。得体の知れない相手に地球の艦船規定を適用してしまい、思わぬ反応に攻撃に転じてしまう。その辺りの描き方がああまだ人類は地球外知的生命体へのコンタクトが下手なんだなぁと思わせられました。*3 というかこういう観方が許容される描かれ方がとても新鮮だったのでした。

バトルシップ (リンダブックス)

バトルシップ (リンダブックス)

*1:2012-04-14 - 空中キャンプ

*2:その過程で2万人とかお亡くなりになったそうですが。

*3:このシーン、ずっと小川一水の『青い星まで飛んでいけ』の相互確証破壊が浮かんでおりました。