本屋大賞
決まりましたね。今回は投票できませんでしたが、翻訳小説分門が設立されたということで気にしてはおりました。ただまぁ相変わらず読書家の方々からの謗りを免れないようでそのことがどうにも複雑です。どうして複雑なのか考えてみるに、おれは一般に本を読む人よりかは読んでいるユーザーであり、そういう方々ばかりを相手にするわけではないバイヤーであり、見果てぬ夢たるクリエイター志望というまだら模様の人間であるのだなということでした。次回以降自分自身がどのようにこの賞に関わっていくのか今のところはっきりしませんがこう考えておけば、もやもやを少しでも解消できるのではないかと思い、メモします。
本屋大賞はそのイベント性において芥川賞に似てきたのではないか、と。都知事と同じような、読書家たちにとってのヒールの役割と、「『小説にいくらかの興味や郷愁はあるけれど、普段は読まないし読む糸口もない』と感じるひとたちが、正月に餅を、土用の丑の日に鰻を食べるように、年に2度だけ『小説』に触れる機会として」*1の役割が、明確になってきたではないか、おれのなかで。そう考えると少しは納得できる自分がいました。
- 作者: 本の雑誌編集部
- 出版社/メーカー: 本の雑誌社
- 発売日: 2012/04/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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