すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

日誌 KASUKA記 2009年10月4日

 先日、友人が結婚式を挙げた。送られてきた写メールには見違えるようにきれいになっていた友人が、ふたり写っていた。盛装とウェディングドレス。当面縁のない世界だと高をくくっていたら、先日の打ち上げにて「ちょっとしたパーティ」なるものが12月に行われることが明らかになった。盛装……いまから胃がキリキリ痛む。そんなことよりラーメン屋で『うそつきパラドクス』を読んでいるときの多幸感のほうがおれには本物だ。あるいは薄汚れた座椅子で重量ある『ウォッチメン』を舐めるように読んでいる時か。人間の本性を規定するのは行動だ。日々の行いだ。いまのおれは怠惰と倦怠にまみれて惰性の余生を送っている。大学の4年間で人生が終わるわけではなかったのだ。しかし終わってしまっていたのだ。端的に言おう、くすぶっている。おとなになるな、こどもでいろ、と言ったのは古川日出男だったか。現実とのギャップを具体的に埋めていくのが理想主義者だ、と言ったのは舞城王太郎だったか。すべては変わりゆく、だが恐れるな、友よ、何も失われていない、といったのは神林長平だったか。すべての言葉が他者に向けた好意のようにあっさりと上滑りしていくのがわかる。それでも強い言葉を強く刻んでいく。意味があるのか。もちろんあるとも。虚勢も皮肉も軽口もどうしたって不安定だ。表層がぶれるのは構わない。しかし強迫的な思いが軸までふるわせるのだけは防がなければならない。自己を定義し続ける。誰か助けての、誰かはいないのだから。