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すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

『School Days』

School Days 第1巻 初回限定版 [DVD]

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 ゆえあって全話見た。巷間騒がれているほどではなくて安心したような物足りないような。色調を抑え、人間関係含めてより現実に地続きに描こうとしているのがわかる。これだけ濃密に見える関係性を誠を中心に描き出そうとしているのだけれど、やっぱりセックス=最上級のコミュニケーション手段で、最下級が音信不通なのだろうな、と思わせられるような描き方だったのが、ひどくケータイ小説っぽいなぁ、と。この辺は平野啓一郎の著作『小説の読み方~感想が語れる着眼点~ (PHP新書)』の『恋空』の項を参照のこと。
 あとこのタイトルには必ず「誠死ね」というのが引っ付いてまわっているのだけれど、これって女の子に同情してというのとリアルタイムで見ていた人たちの「お祭り騒ぎ」的なオンタイムな楽しみ方をひどく反映した言葉なのだな、と思った。これだけ苛烈だと共有し、語りやすい、ということなのかもしれないのだけれど、おれにしてみればなかなかフェアに描こうとしていて、へぇとなったよ。けっこうえぐいことやっていても相対化や韜晦なんかでけっこう中和がうまくいっているなぁと思った。
 まぁだからといって祈りではないよね、これ。あともうちょっと日常の強固性について触れてもらえるとラストがより際立つと思ったのだけれど。