すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

『殺人の追憶』

殺人の追憶 [DVD]

殺人の追憶 [DVD]

 観た。すごく恐かった。連続強姦殺人犯を追う、足の刑事と頭の刑事をどこまで現実に即してなおかつ説得力を持たせて描くことができるのか、に血道をあげている作品だった。
 ラストの側溝を覗くシーンが恐くて恐くてたまらなくて、なんでそんなゆっくりカメラを回すんだよ、と目を背けたくなった。そのあと映像特典の日本版予告編を観たら、冒頭からその側溝で、ぞわわわとなった。
 1970年代の韓国の田舎を忠実に再現してあるのだろうけれど、そこにつきまとう泥臭さ、水っぽさが画面で映えている。ただ勘違いして欲しくないのは決してこれが横溝正史的な、土着的ななにかに由来する恐さではない、ということ。得体の知れない悪意の塊がそこにあるかもしれない、という恐さだ。その意味でも吹き替えの石田彰もすばらしいキャストだった。あのどこかつかみ所のない感じが、恐さに拍車をかけているようだった。
 ああ、これはあれだな、誰かと話して確認したくなるような映画だな、なんか。すごく他の人がどう観るのかが気になる。