すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

陸凡鳥『七歳美郁と虚構の王』

七歳美郁と虚構の王 (ガガガ文庫)

七歳美郁と虚構の王 (ガガガ文庫)

 今月のラノベ。タイトルは微妙。
・下記の文章に惹かれて購入。

1999年12月31日、その事件は起こった。
国連復興安全調査委員会が定めた正式名称は、
遊戯型特級テロ、《拡大人的破壊》。
俗に言う、審判の刻である。

・強大な事件とその表向きの解決と真実=大きな謎とパラレル・ワールドの一括提示
・事件の関係者で構成される主要キャラクター。
・怠惰な主人公が実はしっかりものや、ハイスペック美女、不在のヒロインとその妹の一人称に、記憶として語られる章の存在。
・戦闘に関しては一般人の妹の一人称で描かれることによって「すごい」戦闘シーン
・トランプの見立て=数の多さが組織であることを提示。
・特殊な名前=映画からの引用?
・地の文は改行が多く、文章はメインブロックとその説明に一文が加えられる程度。
・開いてもいい漢字が多く、そのためにルビが多い。ゆえに特異なルビ遣いが目立たない。
・比喩の使い方がうまいこと/かっこいいことを言うためではなく、説明のために。脳=PCとしての移動代替可能なデータとしての記憶/人間性など。
・キャラクターに対して実にしっかりとした「設定/枠組み」が存在している。その変化がおもしろい。
・《救済の女王》がきちんと読者の思考を上回る存在である。
・前半提示された伏線は後半で回収される。
・勝ち負けではない、概念としての戦闘。
・使用回数の制限が全能性の回避へ。
・ソトキバ・ウィローの設定は『ディスコ探偵水曜日』の下巻と共通する。
・モチーフの選び方/処理の仕方がおれと似ていて笑った。