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すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

ELLEGARDEN『ELLEGARDEN BEST(1999〜2008)』

音楽

ELLEGARDEN BEST(1999~2008)

ELLEGARDEN BEST(1999~2008)

 ぼくらは行進する。/ぼくらは前進する。/彼方の街のまたたきに向かう。/生活の匂い、文明の匂い、平和の匂い。/涙が出るほどいとおしく、ぼくらが求めて止まないものだけれども。/それも今は昔のはなし。ぼくらは楽しくそれらを壊す。/のろまもせっかちも皆いっしょ。/のっぽもちびもてんでばらばらな足並みのままにそこへ向かう。/必要なのはAKだけ。そんなのものはそこらじゅうに転がっている。拾って自分を証明すればいい。きみがきみであることを。/さあ、そいつを脇に抱えたら、ぼくらの列に加わってくれ。/ぼくらの見たかった景色はすぐそこだ。一緒にくるなら、期待してくれてかまわない。
          ――The Indifference Engine*1/PROJECTITOH

 ELLEGARDENの英詞を訳したように見えるかもしれないし、見えないかもしれない。どこか似ているようで、決定的に違ってもいる。さっさとネタばらししてしまうけれど、これはれっきとした伊藤計劃の文章だ。すごく抽象的な言い方になるけれど、この小説から感じた「負の匂い」というのが、おれにはどうにもELLEGARDENの歌詞と似ている、と強く思ったのだ。そのマイナスに因る、切実さと同様に。
 活動休止が決定してから発表されたアルバムなのだけれど、当然ながらベスト盤なので新曲が入っているわけではない。でもこの選曲が、おれのつくったMy Best ELLEGARDENのMD*2とほとんど一緒だった、というのが妙にうれしい。1曲目が1曲目だったり、ちゃんと「The Autumn Song」が収録されていたりするのもよかった。ただ「Alternative Plan」がなかった……。
 あともしかしたらただの聞き間違い、もしくはアルバム・バージョンでしか聴いていないせいかもしれないけれど、微妙に発音が、もしくは歌詞そのものを変えてあるのではないのか、と思う曲があった。4と、11、それに12、あと17、でもって19かな。検証はしていけど、耳になじんだ音の下で作業に没頭していて、流れの中で知っているのと別の音が聞こえると、ついつい反応してしまうのだ。まぁ単純に音を変えたり、ボーカルのボリュームをいじったりしただけなのかもしれませんがね。

*1:S-Fマガジン 2007年 11月号 [雑誌]

*2:高校生の頃からそうやって好きなアーティストのマイベストテープやらMDやらをこさえている。ほかにも年間Bestといったものもやっている。しかし弟なんかが聴くと「なにこれ、普通に去年の人気のあったBESTかと思ったやん」と不平を言われるのである。まったくこれだからと思わないでもないが音楽ほど「好み」が如実に反映されるものもないと思うので、なかなか兄弟で違うのもおもしろい。というか、兄弟で似た趣味、というのがあるのだろうか。引き較べてしまう、というのがあってなかなか難しいとも思うのだけれど。