ブックスエコーロケーション

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『アヒルと鴨のコインロッカー』

 くみあんに「なんで観てないのっ!」と激昂されたので、観た。
 いや、なんつか小説で読んでたし、叙述トリックがメインだったけれど鬼畜展開になりそうでならなかった、そのスリルさがひどく印象に残ってて、わかって観てもたいして……と思っていたのですが。
 いや、びっくり。
 きっちりちゃっかり再現してましてねぇ、うーん、だからこそ前半までの叙述トリックが明かされるまで、明かされても起伏が少なくて結構退屈で、むしろ大学入学したときのあの浮ついた空気を思い出しながらあるねーあるねーと観ていた。
 ディランの曲を使うのは卑怯。いいに決まってんだもん。
 なのでBGMで回想にはいる辺り、松田龍平が倒れて、瑛太が運転して、そのあとの叫びが実に胸にきたね。叫びのシーンは余韻が、だからもうちょっと長くてもいいかなぁとは思ったけど。関めぐみがはねられた後、はねた車がトラックにはねられる衝撃とか、そういう部分でなんだかはっと目が覚めるような快感があった。
 でもやっぱり小説を読んでから観たほうがおもしろいかも。

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

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