すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

『ばいばい、アース2』

 冲方丁がハイ・ファンタジーが第二弾。でもたぶん、そしてこいつは世界設定が十二国記っぽいんだよな。だからSFで、それはクラークの、なんて名前かは4巻の大森望の解説を読めばわかるのだろうけれど短編が下敷きにしてあるんだよねぇ、ということは結構前から知ってたから、そこは、まぁ伏線を拾いつつ読んでる。
 でも、この小説で冲方丁がやりたいのは、というかやっていることは中二病的な、出自のによる孤独さ/他者への極度依存を、孤高さ/おれの手綱を御するのはおのれ、へと昇華させることではないのか。シンク・マイセルフ。
 なんとまぁ快男児。いや、ベルは女の子ですけど。ギネスもベネットも飄々としててすごく好きになれるタイプだ。彼らは特別感情を感情のままに表現することはないのだけれど、地の文ではけっこう書いてあって「ああなるほどなるほど」とガイダンスされているように読める。たぶん肝心なことは直截に書かないことがブンガクなら、これはそういう部分とは真っ向から対立しているとは思うのだけれど、わかりやすさの点からもだけれど、でもいいのだ。彼らは気持ちのいいキャラクターであって結局彼らが悩み成し遂げようとしていることは、われわれが日々考えていることとなんら大差がない。ああそうか、久しく忘れていたけれど、これが感情移入ってやつか。