すべてはゼロから始めるために

小説家志望の雑記です。

浅野いにお『素晴らしい世界1』

 たぶん漫画特集で松山ケンイチが表紙だったで、浅野いにお峯田和伸が対談していて、へぇーと思っていて、ヤンサンを立ち読みして今週の『おやすみプンプン』はいよいよ佳境だぜ、って浅野いにおじゃん!wwwってなったのがつい最近ことでした。なんつーか、この人の作風はあれよね、文化系よね。フジロックとかロッキンフェスとかそういうのに行く人が好きそうな、そういう作風。というか細部が、そうなんだろうね。別にバンドを取り上げているから、というわけではなくて、足抜けしたやくざがくまの着ぐるみを着てたり、プラフレームメガネ女子が出てきたり、靴下やマフラーが太いボーダーだったり、そういうの。そういう細部にまで気を遣ってます。好きなこともありますけど、おしゃれします、って感じがなんか文化系っぽい。
 この作品で描かれているのは、モラトリアムだ。いわゆる日々の選択が決して生命の存続に直結しないがゆえに、あっさりと死すらも受け入れらてしまいそうな、そのひりひりきらきらしたきらめきが控えめに描かれている。悩むことそのものが選択であるという、それを短編に圧縮してきらめく一瞬を垣間見せてくれる。
 でも、と思うのだ。
 悩む時間すら限られている、まっとうに働いているおれにとって、こいつは、この作品はすでに郷愁の彼岸だ。
 だから、レンジが広いからあんまり好きではないのだけれど、こう言う。
 リアルじゃない。おれにとって決して等身大ではないし、しっくりこない。
 もちろん、すごく色々考えさせられる、とても中身のある作品だと思う。何度も読み返せる、強度もある。
 けど、足らないのだ。
 だから、おれは、「まっとうに働いていて、そのことに懐疑的でありながらも踏ん切りがつかないまま、夢を追っている人々」を小説にする。やってやる、と思った。霊感をありがとう、浅野いにお

素晴らしい世界 (1) (サンデーGXコミックス)

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