ようやく借りて見た。
なんというのか演出の勝利だ。久しぶりに、手に汗握って熱くなって観た。
でもロボットの巨大→巨大→巨大って流れはだんだんと飽和しておなかいっぱいになった。ただその飽和の先に、限界の先に突き抜けるものを、ドリルで突き抜ける、というのが用意してあって、そこは本当によく考えられてるななぁ、と思った。可能性を信じる。おのれの、人類の、螺旋族の、過去を踏まえて未来を、というの。なんていうんだろう、人類賛歌、かな。小説でいうなら、ほんと長編向きのストーリーだ。なんか書いてて神話、という言葉が浮かんだ。
でもぎりぎりまで没入できなかった。
グレンラガンってモチーフとかテーマとか、そういう部分でおれに非常に親和性が高い、そういう作品だと思う。なにせこのブログのタイトルが、まさにそれっぽいからね。
ここからは単に好みの問題じゃなくて、センスの問題なのかな。
口上のあざとさやロボのデザインを、熱さでカバーする。これがグレンラガンで全編にわたって行われていたことで、だからこそラスト、なんでシモンとニアの結婚式なんてもってくるのかよ、とおれはうめいてしまった。ただまぁそれは実は、一話ではヒロインに見せてヒロインではなかったヨーコの存在があって、おお外してきやがった、という賞賛が続くものだと思っていたからだ、どこか頭の片隅で。
天元突破と彼らはいっていたけれど、どうにも結局彼らは彼らのロールを演じているだけのようにしか見えなかった。役割がはっきりわかりすぎている。その点で非常にプリミティブなストーリーだった。なのでたぶん神話ってのが浮かんだ。
ロール?はぁ?んなもんドリルで風穴開けてやんよ!って感じにはならなかったし、でもたぶんそうなっていたらシモンはニアを助け出せなかっただろう。なのでやはり、グレンラガンのラストはああなるべくしてなったのだろう。でも、この計算しつくされている感じが、おれが没入を拒んだ理由なのかもね、と思わなくもない。あ、これは好みか。
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