ブックスエコーロケーション

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『スプライトシュピーゲル②』

 オイレンがロシアであったわけは今作でアメリカ/CIAによってバランスが図られる仕掛けだったのか。つまり、冷戦構造と、それをぶちこわす要撃の妖精たちの、苛烈な物語。ライトノベルに国という枠組みを放り込み、過剰にキャラクタライズされた登場人物をどう立ち向かわせるか。ラスト1文をあえて説明文として説教臭くなろうとも、彼女たち/妖精の活躍が、圧倒的な説得力をもたらす。