ブックスエコーロケーション

「SFとボクらの場所」をテーマにした本屋のブログです。実店舗はありません。開業準備中。

ブログとして

 情けない話だけれども、このブログには正直エネルギーをかけられていない。
 読んでおもしろいものを、というよりもどうあったって、日々のメモ、いわゆる雑記レベルのことしか書けていない。もちろんそれでよしとする、最初はそう思って書いていたし、それだけでなかなかおもしろかった。
 でも、たとえばid:Siphonさんやid:kaienさんのブログを読んでいると、悔しくなる。もちろんブログを書くことに、文章を書くことに勝ち負けなんてありえない、そんなことはわかりきっている。でも密度や濃度や一瞬の切れ味に、多大なコストがかけられていることは読めばわかるし、だからこそおもしろい/ハートをうつ、とおれには思える。そしてだからこそ反響がきちんと存在する。それが当然ながらうらやましくもある。つーかそれが「悔しい」のメインだな、うん(笑)。
 もちろん土俵が違う、と考えることはできる。おれは小説家を目指していて、そのために本を読み、ほかのCoolでPopなカルチャーに触れて、小説を書いている。でも、いまは下積みで、アマチュアで、日中の労働に疲れてすぐに寝てしまうし、金もないのに戦場の絆にうつつを抜かしたり、女の子のお尻を追っかけたりして、賞に応募すると吹いているだけでこのあいだ応募したハヤカワのだって今月の、塩澤編集長のSFマガジンの後記の「百通近い応募」って文字を見た瞬間に「無理だー」って思ってしまうような、そんな自信のない小説しか書けてない。
 そんなおれが「ブログなんか」と日々書き捨てている。
 そりゃまぁ……満足いくようなもんは手に入らないですよ。足らないですよ。全然ね。
 だから、もっと好きなことに貪欲に向き合ってみようと思う。けっきょく覚悟を新たに、自分に向き合っていくしかねぇんすな。好きな作家のスタンスをトレースするだけじゃあそろそろモチベが保てなくってきたってことなのか、それとも磨耗しているのか。
 もっと、鋭さがほしい。速さがほしい。ラディカルで、グッドな、スピードが。