ブックスエコーロケーション

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宮内悠介『彼女がエスパーだったころ』

彼女がエスパーだったころ

彼女がエスパーだったころ

 匹目の猿、エスパー、オーギトミー、水伝、代替医療――疑似科学やオカルト、超常現象にハマってしまう人々をルポライターの「わたし」の視点を通して描くフェイク・ドキュメンタリー。 あらゆる事象の霊性を科学が腑分けしていった先に人類に残されたのは、信仰を失ったことによる自死しかないのか――。
 く自身、非難されないことを目的にずっと科学リテラシーを鍛えてきたところがあるので、例えば、下記のようなツイートを見かけたときも、そうだよなぁと思えるし、ふぁぼってリツイートのひとつもしたくなる。

が、宮内悠介は今作で疑似科学をただ揶揄することにとどめず、観察者たる主人公をその役割から逸脱させていく。そこには、ぼくもそうなる可能性があり、そもそもすでにそうなっているかもしれない、弱者によりそおうとする姿勢が描かれているように思った。同時に、そのむつかしさも。
『ヨハネスブルグの天使たち』、『エクソダス症候群』、「半地下」、『アメリカ最後の実験』、そして今作『彼女がエスパーだったころ』を通して、痛みを知る人の持つやさしさと、誠実さを感じている。これからも追いかけて行こうと思っている。
 談ではあるが、だからこそこのような分析もできるのかなとも思った。





ライトノベルSF12(第23回電撃小説大賞1次通過)

電撃大賞 1次通過作品

 今日発表があり、拙作が第23回電撃大賞電撃小説大賞の1次選考を通過した。1次を通過するのは3年ぶり3回目か。 今回は小説作品の応募総数が4878で、そのうち1次通過が661、内訳は長編が536作品、短編125作品とのこと。せめて前回よりもいいものを書く、ということでやってきたわけなので、ひとつ結果が出てほっとしている。多くの人に手助けしてもらった作品なのでよけいに。例年通りであれば2次の発表は8月だ。それまでわくわくして暮らせるのはありがたいことだ、と書いてて思ったが最近はSFの仕事ができているのでけっこう充実しているのだった。あ、でも、評価シートは楽しみだなぁ。