ブックスエコーロケーション

「SFとボクらの場所」をテーマにした本屋のブログです。実店舗はありません。開業準備中。

映画

感想『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』

さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。さよなら、ボクらの青春。 見る前にツイートした、冗談のつもりのこの言葉が、ほんとうにほんとうになりました。 ペダンチックで、考察しがいのある、閉じた作品だったはずの、ひとつの長い作品が、見事に完結する。…

神山健治『ひるね姫』

小説 ひるね姫 ~知らないワタシの物語~ (角川文庫)作者: 神山健治出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2017/02/25メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 神山健治監督・脚本の『ひるね姫』を見てきましたよ。舞台は、なんと地元の岡山ということでいそいそ…

新海誠『君の名は。』

君の名は。(通常盤)アーティスト: RADWIMPS出版社/メーカー: Universal Music =music=発売日: 2016/08/24メディア: CDこの商品を含むブログを見る どーも、ゼロ年代残党オタク・KASUKAです。不安8割、期待2割の状態で、新海誠最新作『君の名は。』を観てきま…

2015年をふりかえって

読書(国内編) エクソダス症候群 エクソダス症候群 (創元日本SF叢書) 作者: 宮内悠介 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2015/06/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (7件) を見る know know (ハヤカワ文庫JA) 作者: 野崎まど,シライシユウコ 出…

『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』

キック・アス ジャスティス・フォーエバー [Blu-ray]出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン発売日: 2014/07/02メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (16件) を見る あまり事前情報を入れないように入れないようにしていたら劇場公…

『オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014)』

先行上映をレイトで2D字幕で観てきました。すごくいい映画に仕上がっておりました〜。原作は桜坂洋のライトノベルSF『All You Need Is Kill』で、初読は確か大学2年の頃だから……もう9年前とかか?w いまはなき島大SF研最後の部長Kくんがおもしろいよ…

2月のまとめ

ミッション:8ミニッツ [Blu-ray]出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社発売日: 2013/01/23メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (26件) を見る『ミッション:8ミニッツ(2011)』:ダンカン・ジョーンズの2作目。タイムループによってテ…

10月のまとめ

園子温『地獄でなぜ悪い』 ボンクラなことを文学的にやる、その最たる作品になったんじゃないかな。日本映画に敬意を払うタランティーノの映画を日本で撮ったらこうなる感じというか。でもファックボンバーズの平田は本当にすばらしい演技で彼のおかげで映画…

『パシフィック・リム』

巨大ロボットVS大怪獣というロマンあふれるシチュエーションをハリウッド予算で撮ってみましたが何か、という大迫力娯楽映画。何よりおれにとって初の3D吹替視聴でした。声優さんがほんといい仕事してます。熱い。それは当然、映画本編もそうで、監督がかつ…

『劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』

TVシリーズの一年後を描く完全新作。まぁとにかく牧瀬紅莉栖がかわいいのなんのって。酔っぱらい紅莉栖のびっくりするほどのかわいさと、1年経っても変わらない中二病の岡部倫太郎こと鳳凰院凶真なのだけれど、前者が今回の映画の主人公であるために導入部…

クエンティン・タランティーノ『ジャンゴ 繋がれざる者(2013)』

ディープサウス。解放奴隷のジャンゴ(ジェイミー・フォックス)がドイツ系賞金稼ぎのドクター・キング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)と共に、サディスティックでフランスかぶれの農場主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)に立ち向か…

『LOOPER/ルーパー』

2040年代アメリカ。ルーパーと呼ばれるマフィアの殺し屋のジョー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)の仕事は、指定された場所に赴き、ターゲットを始末するだけ。ただそのターゲットは、証拠を残さないようにタイムトラベルで未来からやって来るのだ。ある日…

映画ベスト2012

今年ももう終わりです。年末恒例ベスト記事。今年はけっこう映画を観たような気がするのやってみようかなと。特に注がないものは2012年公開ものです。ではさっそくどーぞー。 1 桐島、部活やめるってよ 全クラスタにおすすめできるのに、とってもエッジィと…

園子温『希望の国(2012)』

東日本大震災から数年後の20XX年、日本、長島県。酪農を営む小野泰彦は、妻・智恵子と息子・洋一、その妻・いずみと満ち足りた日々を送っていた。あの日が来るまでは。長島県東方沖を襲ったマグニチュード8.3の地震と、それに続く原発事故は、人々の生活をた…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012)』

ネタバレが恐ろしくて観てきた。Twitterの同調圧力まじすごいな。いやそういうこととは違うなにかを感じてはいる。お祭り騒ぎに便乗する、というか。シネコンでも普段の人出とは大違いでいい席にしたら隣に見知らぬ人が座られるのも落ち着かないし、さらにそ…

『ミュンヘン(2005)』と『カジノ・ロワイヤル(2006)』

毛布をかぶって震えながら観る。いやまだ暖房機器を一切出していない不精なだけなのですが。実はぜんぜん気がついてなかったんですが『ミュンヘン』にもダニエル・クレイグが出てたんですね、なんかすごいアメリカ人っぽい感じとガタイで出ててまったく気が…

『桐島、部活やめるってよ(2012)』

とてもすばらしい映画でした。構成も映像のカット割りも描かれる群像も「あの時の一瞬」を見事に切り取ってあると思います。意外に思われるかもしれませんが、表題にある「桐島」は最後まで登場しません。彼はマクガフィンです。筋を駆動するためのものでし…

8月のまとめ

探偵はBARにいる 通常版 [Blu-ray]出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント発売日: 2012/02/10メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (5件) を見る 『探偵はBARにいる(2011)』 大泉洋主演のハードボイルドもの。原作は東直己『バーにかかって…

『ダークナイト・ライジング(2012)』

クリストファー・ノーラン監督によるバットマン三部作の完結編。例によって例のごとく、目にした感想によって自分の感想が変わってしまう前に何の事前情報も仕入れることなく観て参りました。 観て、とても強く思ったのは、べつにおれは出来のいいアクション…

細田守『おおかみこどもの雨と雪(2012)』

観てきました。おれの観測範囲では前評判で含みのある褒め方をしている方々が多かったので、これはケチがつく前にさっさと観に行くべと、観てきたのでした。以下、感想。ネタバレなし。 よかったです。たいへんよかった。映像的な快楽にあふれていて、目が心…

『バトルシップ』

ハワイ沖の太平洋上で大規模な軍事演習を行っていた、アメリカを中心とした世界各国の護衛艦隊の前に、突如として正体不明のエイリアンの母船が出現。意思の疎通を図るも失敗し、攻撃が始まってしまう――。 観てきました。当初はハリウッドのビッグバジェット…

石井克人『スマグラー』

妻夫木聡の愛称がぶっきーということを知りましたKASUKAです、どうも。今回、付き合いで観に行くことになってまぁ正直そんなに期待はしておりませんでした。が、しかし観終わって思ったのは今年の一番が入れ替わった感触でした。これを観るまでは大根仁『モ…

『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』

2D吹替で観てきました−。むろん「玄田で濡れ濡れ」ですw いやー、二時間半、頭を空っぽにして観られる映画というのはなかなかないですよ。楽しんできました。 さて今回は実はアポロ計画が!というムー読者がすごく楽しめる「な、何だってぇ−!」というや…

7月のまとめ

・『劇場版神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』 おすすめです。強いコンテンツは確かに強い、いい映画を観ました。アフタートークもおもしろかった!二階堂ふみのためのアイドル映画としてもかなりよかった!(07月08日) ・『神様のカルテ…

『コリン LOVE OF THE DEAD』マーク・プライス

日本円にしておよそ5800円で製作されたゾンビ映画を観てきました。そんな低予算の映画なんてきっとつまんない/ひどいと思われるでしょうが、まずこの煽りがすでにミスリード。どんな映画かなと怖いもの見たさで観に行くと、実にいい意味で期待を裏切ってく…

『GANTZ PERFECT ANSWER』

そんな事よりボンクラ男子よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。 昨日、近所のシネコンに『GANTZ』観に行ったんです。『GANTZ』。 そしたらなんか周りはカップルばかりで、いたたまれないわけなんです。 で、よく見たらなんか副題に「PERF…

『スコット・ピルグリム VS.邪悪な元カレ軍団』

単館系のエース、渋谷のシネマライズで観てきました。二階席もあってびっくりでした。 カナダのコミックが原作であの『ホット・ファズ』や『ショーン・オブ・ザ・デッド』のエドガー・ライト監督作品。上記動画を観ていただければ「任天堂とMTVで育った我々…

『キック・アス』

ようやくようやく観てこれました。シネコンに辿り着くまでに道に迷ってしまって冒頭が少し観られなかったのはご愛嬌。アメコミの方は既読です。すでに観ている方前提で。 マンガに比べて当たり前だけれど音楽もかっこよかったし、ヒットガールの戦闘シーンも…

『ソーシャル・ネットワーク』デヴィッド・フィンチャー

観てきました。当たり前ですがFacebookのやり方ではなくて、その設立の過程のお話で、プロジェクトへの動機が女の子。すばらしい。ルサンチマンが能力とチャンスによってうまいこと転がり大きくなり人を動かして加速していく。随所に挿入される公聴会のシー…

『GANTZ』

観てきました。原作は既読。就活中のくされ大学生という二宮和也がとてもいい味出していたし、松山ケンイチのビビりっぷりもよかったと思います。力を手にしたうだつの上がらないキャラが力に魅入られていく過程をそれなりに真面目に描いていて、そういう風…